スタッフブログ
アサヒグループ大山崎山荘美術館のスタッフが交代で山荘の日々を綴るブログです。展覧会に関する内容や山荘のこと、四季の庭園についてなど、美術館のさまざまな情報をスタッフがご紹介します。イベントの最新情報もこちらでチェックしてください。
舩木倭帆展 特製スイーツ「彩りの緑」
現在開催中の「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」では、たくさんのガラス作品が展示されていますが、その中でも特に舩木が好んであしらった紋様のひとつが「リーフ文」です。本展覧会でも、4つの作品に登場します。このなかの《リーフ文鉢》をイメージして作られたのが、今回の特製スイーツ「彩りの緑」です。
艶やかなケーキの表面に、ちょこんと乗ったリーフのかたちのチョコレートがアクセントになっています。
見た目だけではなく、味にもこだわりが。
京都・和束町産宇治抹茶の濃厚な味と、ホワイトチョコレートの甘さが重なり、絶妙な苦味と甘味のバランスが楽しめるケーキです。テラスから眺める美しい山々の景色とともに、「彩りの緑」をお楽しみください。
喫茶室の詳細はこちらから
https://www.asahigroup-oyamazaki.com/guide/rest/
(IK)
受贈記念:没後10年 舩木倭帆展 ご紹介その3
本日は、現在開催中の「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」の展示室のようすをご紹介します。建築家・安藤忠雄による「夢の箱」(山手館)には、グイ呑やワイングラスなど、お酒を楽しむための器を展示しています。《エアーツイストワイングラス》 1977-87年
このワイングラスは脚の部分が特徴的で、制作には高度な技術を要します。熱したガラスに空気を閉じ込めてねじることで、らせんが作り出されています。
18世紀のイギリスでは、ガラスに含まれる酸化鉛の重量によって税が課せられてガラスの軽量化が課題になり、グラスの脚部に空気が封入されるようになりました。それが本作にみられるような装飾に発展したといわれています。
外側には凹凸はなくシンプルな形ですが、あしらわれた空気の装飾がとても綺麗で、難しい技法に挑んだ舩木倭帆の熱意が感じられる貴重な作品です。《垂描文大皿》 1988-2012年
「垂描文(すいびょうもん)」とは、舩木倭帆の造語です。竿の先に巻き取ったガラス種が重力で垂れて落ちるのを、素早くガラス玉の表面に張りつけて描く文様のことです。限られた時間のなかでやり直しがきかない「吹きガラス」づくりにおいて、この「垂描文」をつくりだすためには、確かな技術と長年の経験が不可欠です。
スポットライトに照らされると展示ケースに影が映り、まるで万華鏡のように見える美しい作品です。
こちらの展示室のみ撮影が可能ですので、さまざまな視点から作品をご覧いただき、お気に入りの一枚をお撮りください。
企画展「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」は、12月3日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)
「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」展覧会図録
本日は、ただいま開催中の企画展「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」の展覧会図録についてご紹介します。
展示している作品105点すべての写真を掲載しています。また、作品を寄贈してくださった森田酒造株式会社代表取締役・森田昭一郎氏と、工芸史家で元東京国立近代美術館主任学芸員の諸山正則氏、舩木氏とゆかりの深い両氏にご寄稿いただきました。本展の担当学芸員の論考も掲載しており、美しいガラス作品だけでなく、ありし日の舩木氏の人柄にも魅了される一冊となっています。
こちらの図録は、当館ミュージアムショップでのみ販売しております。
価格は税込み1,900円です。
ご来館の際、ぜひお手にとってご覧ください。
*図録については通販も可能ですので、ご希望の方はお電話でお問い合わせください
企画展「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」は、12月3日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)