スタッフブログ
アサヒグループ大山崎山荘美術館のスタッフが交代で山荘の日々を綴るブログです。展覧会に関する内容や山荘のこと、四季の庭園についてなど、美術館のさまざまな情報をスタッフがご紹介します。イベントの最新情報もこちらでチェックしてください。
つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより ご紹介その2
現在、企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」を開催中です。
本日は模様を追究した作家、富本憲吉と芹沢銈介についてご紹介します。
バーナード・リーチと「さながら仲の良い兄弟のよう」な関係だった富本は、「模様から模様を作らず」を信念に、写生にもとづく模様を生み出しました。植物や風景を何度も写生することで、形態は洗練されていきます。
富本憲吉《白磁染付蝋抜ホップ文鉢》
富本が作品にあらわした模様は、型などを用いず自身の手で直接描きました。この作品はビール事業を手がけていた山本爲三郎のために作られたもので、内側だけでなく外側にもホップが描かれています。
一方、染色の分野では、芹沢が従来の枠組みにとらわれない作品を制作しました。柳宗悦らとの交流を機に民藝運動に参画した芹沢は、琉球の紅型(びんがた)に魅了され、独自の「型絵染(かたえぞめ)」を生みだします。芹沢の見いだした模様には、文字、植物、人物、風景などさまざまなものがありました。
現在展示中の《益子窯出し》では、栃木県益子にある濱田窯を訪れたリーチが窯出しをしているようすがいきいきとあらわされています。
企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」は、7月6日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)
きょうの庭園情報
新緑茶会 開催
新緑の美しい季節になりました。
本日10時30分より、庭園内にある非公開の茶室「彩月庵」にて、大山崎町の茶道サークル「友あそび」様が新緑茶会を開催されています。
「彩月庵」に向かう階段の入り口の野点傘(のだてがさ)には、「喫茶去(きっさこ)」「お茶でも飲んでください」という意味の言葉が添えられています。
茶室に一歩踏み入れると、何とも言えない、心地よい緊張感が味わえます。
本日の生菓子は「かぐのこのみ」。柑橘系のたちばなを模したものだそうです。
ぜひ、この機会にお茶席でご一服いかがでしょうか?
お菓子がなくなり次第終了となります。
館内では企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」を開催中です。
皆様のお越しをお待ちしております。
(I.I)