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スタッフブログ

アサヒグループ大山崎山荘美術館のスタッフが交代で山荘の日々を綴るブログです。展覧会に関する内容や山荘のこと、四季の庭園についてなど、美術館のさまざまな情報をスタッフがご紹介します。イベントの最新情報もこちらでチェックしてください。

お知らせ イベント&ワークショップ

企画展関連イベント 開催決定のお知らせ

展覧会

こわくて、たのしいスイスの絵本展 ご紹介その3

本日は、現在開催中の企画展「こわくて、たのしいスイスの絵本」の展示室のようすをご紹介します。

DSC03602.JPG        エルンスト・クライドルフ《ふゆのはなし》 (1925年頃)

『ふゆのはなし』(1924)は、エルンスト・クライドルフがグリム童話の「白雪姫」をもとに制作したオリジナルの絵本です。
『ふゆのはなし』が出版されたのち、クライドルフは大型本であったこの絵本を、子どもの手にあわせ小型化しようと考えます。構図を変えて一部修正を加えたものを作成しますが、出版されることはありませんでした。本展では、この幻の作品をご覧いただけます。
スイスの冬の風景に魅了されたクライドルフが描く、小人たちと白雪姫のたのしい物語をご堪能ください。


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今回は絵本の展覧会ということで、展示室に絵本の閲覧コーナーがあります。
本展でご紹介している3人の画家の絵本や書籍を置いています。ご来館の際は是非手にとってご覧ください。

企画展「こわくて、たのしいスイスの絵本」は、1225日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。


TH

展覧会

こわくて、たのしいスイスの絵本展 ご紹介その2

本日は、現在開催中の企画展「こわくて、たのしいスイスの絵本」の展示室のようすをご紹介します。

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夢の箱(山手館)では、『ブレーメンのおんがくたい』や『おおかみと七ひきのこやぎ』など、だれもが一度は読んだことがあるグリム童話の世界をお楽しみいただけます。

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フェリックス・ホフマン《おおかみと七ひきのこやぎ おおかみ家に入る》 (1957)

留守番をしていたこやぎたちが玄関の鍵を開けてしまい、おおかみを中に入れてしまう場面です。おおかみの力強く勢いのある描写から、こやぎたちの恐怖と焦りが鑑賞する側にも伝わってきます。

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画面左側の棚にもご注目ください。棚に置かれた写真立てには、雄やぎらしきシルエットが見えます。もしかすると、こやぎたちのお父さんの写真なのかもしれません。母やぎとこやぎたちが、おおかみの犠牲となった父やぎの仇をうったのでは‥‥‥などと想像すると、物語終盤の少し残酷なシーンも理解できる気がします。

また、この作品のすぐ下には、《おおかみ家に入る》の次のシーンが描かれた《母やぎかえってくる》(1957)が展示されています。ご来館の際は、是非この2作品を見比べて、こやぎたちが部屋のどこに隠れたのか、また、どこに隠れたこやぎが助かったのか、照らし合わせてみてください。

企画展「こわくて、たのしいスイスの絵本」は、1225日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。


TH

イベント&ワークショップ

企画展関連イベント 開催決定のお知らせ

アサヒビール大山崎山荘美術館は、2023年1月21日(土)から5月7日(日)まで、企画展「没後40年 黒田辰秋展 ―山本爲三郎コレクションより」を開催いたします。関連イベントとして、「森見登美彦先生と語る京都の青春、上加茂民藝協団」を実施することとなりました。

企画展「没後40年 黒田辰秋展 ―山本爲三郎コレクションより」関連イベント
森見登美彦先生と語る 京都の青春、上加茂民藝協団

2023年1月27日(金) 14:00-15:30
要予約(抽選:約100名)
◆応募方法など詳細は 決定次第、美術館公式ウェブサイト並びに公式SNSでお知らせします◆

イベント概要
 1927(昭和2)年、黒田辰秋ら20代の若者が、柳宗悦の思想に共鳴して結成した工芸家ギルド、上加茂民藝協団。
 工芸家としての理想と夢に燃えて集った彼らは、上賀茂神社近くで共同生活を送りながら制作活動に邁進する。協団としての活動はわずか2年半で終わりを迎えるが、結成から解散までの体験は、若きメンバーたちにとって濃密で意義深いものであった。
 森見登美彦氏の作品世界に登場する若者たちもまた、京都で悩み多き青春時代を送るなかで、自己、そして友人たちとの対話を重ねながら冒険をしたり失敗をしたり、かけがえのない時間を過ごす。彼らの姿はまさに、およそ100年前の黒田たちもかくやと思わせるものである。
 本イベントでは、京都の青春をテーマの一つに、森見氏と学芸員たちとが座談会形式で自由に語り合う。森見氏の力をお借りして黒田という作家のイメージに新しい光を当てる斬新な試みであると同時に、京都で今この時を過ごす学生や、表現活動を模索している若者たちにぜひ届けたい企画である。

森見登美彦(1979年1月6日生まれ)
作家。京都大学、同大学院修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞受賞。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞、10年『ペンギン・ハイウェイ』で日本SF大賞、19年『熱帯』で高校生直木賞受賞。『四畳半神話大系』『有頂天家族』など京都を舞台に描いた作品はとりわけファンも多く、映像作品ともども話題に。現在、アニメ映画『四畳半タイムマシンブルース』が劇場公開中。
イオンシネマ京都桂川
https://cinema.aeoncinema.com/wm/katsuragawa/
T・ジョイ京都
https://tjoy.jp/t-joy_kyoto

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