スタッフブログ
アサヒグループ大山崎山荘美術館のスタッフが交代で山荘の日々を綴るブログです。展覧会に関する内容や山荘のこと、四季の庭園についてなど、美術館のさまざまな情報をスタッフがご紹介します。イベントの最新情報もこちらでチェックしてください。
ウィリアム・モリス展のご紹介 その2
本館より山手館へつながる廊下から見るお庭の池、睡蓮の花が満開のきざしを迎えています。
本日は現在開催中のウィリアム・モリス展につきまして、山手館に展示中の作品を中心にご紹介いたします。
山手館展示室ではモリスの最初期の作品をふくむ、内装用ファブリックや壁紙の作品を中心に展示しております。モリスがデザインした壁紙やファブリックは現在でも復刻して取り扱われているものが多く、その人気の高さがうかがえます。
このような復刻品のもととなったオリジナルの作品は必見です!
上掲の《マリーゴールド(ピンク)》(1875年)は色違いの復刻品を、展示空間の施工壁紙に使用しております。
また、本館のドレープカーテンやレースカーテンは、モリスがデザインした作品由来のものを多数使用しております。
数ある中でも《柳の枝》(1887年)は、本館の展示室2や2階のレースカーテンに使用されており、しっかりと色の乗ったデザイン画とまた違った表情を見せてくれます。
お天気の良い日などは光と影のコントラストが美しく、室内の床面などに透かし模様の影が落ちて当館の装いにアクセントを添えています。
なお、今週の土曜日(9日)は、14:00よりギャラリートークを行います。
モリスに影響を与えた人物との関係などとともに、現代生活の中で活きるモリスのデザインについても詳しく解説いたしますので、ぜひ体感しにご来館ください。
*なお、ギャラリートークは無料ですが、別途入館料が必要です。
( U )
紫陽花の季節になりました
暑くなったと思えば急に寒くなったりと気候の変動が激しいこの頃ですが、
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
6月に入り、もうそろそろ梅雨入りも間近ですね。
梅雨の時期に咲くお花といえば、紫陽花です。
当館には、美術館の入り口近くの水辺と庭園の睡蓮の池付近に紫陽花がありますが、
ただいま美術館入口付近の紫陽花が見頃を迎えています。
これは紫陽花の中でも「額紫陽花(ガクアジサイ)」という種類です。
実は、中心の蕾のような部分がお花で、逆にお花ととらえがちな部分はガク(葉が変化したもの)なのです。
この、中心のお花を飾っているようなガクの様子が額縁にみえることから、
「額紫陽花」と名付けられています。
通常よく目にする紫陽花も魅力的ですが、こちらもとっても可愛らしいですよね。
ちなみに花言葉は「謙虚」だそうで、その名の通り美術館でもひっそりとその花を
咲かせています。
睡蓮開花状況
今月半ばに開花宣言をしました、当館の池の睡蓮が咲きそろい始めています。
池の表面が切れ込みの入った丸い葉で覆われて、その隙間にいくつも白い可憐な花が見えます。
天気の良い日などは、明るい日差しに白い花が光ってまばゆいほどですが、満開の睡蓮をご鑑賞予定のお客様はぜひお昼ごろまでにお越しください!
睡蓮はその字の通り、朝に開いて夕方には眠るように花を閉じることを数日繰り返します。15:00を過ぎると早い花は閉じかかってしまいます。
なお、当館の地中館展示室では所蔵の中から、クロード・モネ(1840~1926)の《睡蓮》を常時2点以上展示しております。
現在展示中の作品《睡蓮》(1914~1917)は、白い睡蓮が画面に大きく描き出され、筆のタッチやサイズに圧倒されます。
当館にご来館の際は、世界的巨匠のモネの作品とともに、彼を魅了した睡蓮の景色にもぜひ触れてみてください。