スタッフブログ
アサヒグループ大山崎山荘美術館のスタッフが交代で山荘の日々を綴るブログです。展覧会に関する内容や山荘のこと、四季の庭園についてなど、美術館のさまざまな情報をスタッフがご紹介します。イベントの最新情報もこちらでチェックしてください。
大山崎モダンライフ探訪ツアーを開催しました!
1月28日(火)、大山崎モダンライフ探訪ツアーを開催いたしました。
同時代に大山崎に暮した建築家・藤井厚二と、実業家・加賀正太郎が建てた、それぞれの「理想の家」を、解説と共に巡るツアーイベントです。
スタートの聴竹居解説は約一時間。
ゆったりとした室内の雰囲気の中、細部まで工夫されたしつらえと、当時の最先端のデザインを解説を聞きながら堪能し、その後、10分ほどかけて美術館へ移動します。
美術館では、2004年に国の有形文化財に指定された建造物を巡りました。
一つ目の有形文化財は、「琅玕洞」という名のトンネル門から。
本館内も、見どころがたくさんあります。
普段は近づくことのできない、栖霞楼も間近でご紹介。
非公開の茶室、「彩月庵」、「橡ノ木茶屋」にもお入りいただき、ご紹介させていただきました。
ご参加いただきましたお客様、寒い中をありがとうございました。
残り3回の実施は、ご好評につき満席となってしまい、申し込みは締め切りいたしました。
たくさんのご応募をありがとうございました。
また次回の開催をお楽しみにお待ちください。
(IK)
清宮質文展のご紹介
ご好評いただいております展覧会「清宮質文 ―限りなく深い澄んだ空気」は、前期期間から一部作品を入れ替え、先日1月28日より後期展示が始まりました。
本展は、関西ではじめて清宮質文の画業の全貌をご紹介する展覧会です。前後期にわたり、110点以上に及ぶ清宮の手がけた版画やガラス絵をご紹介しております。
蝶や蝋燭、夕日など、美しく消えゆくものを主題とする清宮の作品は、どこかはかなく叙情性に富んでいます。何層にも重ねられた版によりもたらされた深い色合いからは目が離せません。
また、作品には自身が好み手近に置いていた壜や、庭に遊びに来ていた猫が登場します。これら清宮が好んだモチーフは、エディションごとに異なった彩色が施されています。同じ版を用いながら、それぞれに違った表情をみせる画面は清宮の版画の特徴です。
なお、本館2階喫茶室ではリーガロイヤルホテル京都による本展特製のスイーツをご用意しております。
《蝶》をイメージしたブルーベリーのケーキ
《夕日と猫》をイメージした木苺のケーキ
作品をイメージした2種類のケーキをご用意しております。蝶や猫のクッキーとともにお召し上がりください。
(ケーキの詳細はこちらhttps://www.asahibeer-oyamazaki.com/tokubetu/41060/)
展覧会をご鑑賞の後は、喫茶室でほっと一息、清宮の詩情な世界に心を委ねてみてはいかがでしょうか?
展覧会は3月8日まで開催いたしております。みなさまのご来館をお待ちしております。
(M)
清宮質文展スペシャル・ギャラリートーク
ただいま開催中の展覧会「清宮質文 ―限りなく深い澄んだ空気」の関連イベントとして、瀬戸内市立美術館館長の岸本員臣(きしもとかずおみ)氏をお招きし、スペシャル・ギャラリートークを開催いたしました。
本展覧会では、清宮が手がけた木版画をはじめ、ガラス絵、水彩画の初期のころから晩年にわたるまでの作品の数々をご紹介しております。
今回のイベントでは、展示室をまわりながら、戦後めざましく発展する華やかな時代においても、黙々と独自の世界を探求し続けた清宮の作品の魅力をお話しいただきました。
岸本氏は時おり、制作の背景にある聖書の物語やほかの芸術家の例などを挙げられ、作品に垣間見える精神性や心のゆらぎ、清宮が目指したものをご紹介くださいました。
また、清宮が画家を志すきっかけとなった、レオナルド・ダ・ヴィンチの描線に感じたという「無限感」は、自身の作品において達成されているといいます。かつて感じた「無限感」を清宮が生涯にわたって追い求めていたことをお示しいただきました。
参加者の方々は岸本氏のお話に終始聞き入っておられ、ギャラリートークの後にはさまざまな質問が寄せられるなど、清宮の世界を堪能できるひとときになりました。
なお、本展覧会は会期を前期後期に分け、展示替えを行います。
前期は1月26日(日)まで、後期は1月28日(火)から3月8日(日)となっております。
清宮質文の澄んだ空気の世界を、ぜひ展示室でお楽しみください。
皆様のご来館をお待ちしております。
(M)