スタッフブログ
アサヒグループ大山崎山荘美術館のスタッフが交代で山荘の日々を綴るブログです。展覧会に関する内容や山荘のこと、四季の庭園についてなど、美術館のさまざまな情報をスタッフがご紹介します。イベントの最新情報もこちらでチェックしてください。
本館の池で睡蓮が咲きました!
今朝は、本館の池で睡蓮が咲きました。
美術館には、睡蓮の咲く池が三か所あります。
本館にある池と、庭園の池、そして地中館横の池があり、庭園の池には5月末頃からたくさんの睡蓮が咲き始めていましたが(ブログ5月26日参照)、本館の池の睡蓮は、今年はなかなか咲かず...職員一同まだかまだかと待ちわびていましたが、今朝、咲いている睡蓮を見ることができました!
展示室1のガラス扉を開けてテラスから見ると、写真のようにまだ1輪ではありますが、白く美しい睡蓮をご覧いただくことができます。
今日の庭園の池の写真はこちら。
たくさんの睡蓮が咲いています!
池沿いに、紫色のキキョウの花も咲いていました。
ハンゲショウやアジサイも、もう少し楽しめそうです。
睡蓮の花は朝開き、夕方には閉じます。
早い花は15時ごろから閉じはじめますので、満開の睡蓮を楽しむには、午前中の散策がおすすめです!
今年の睡蓮は例年に比べて遅い開花ですが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の休館が明けた、ちょうどこれからが見ごろになってきそうです。
地中館に展示されている、モネの【睡蓮】の作品と合わせて、モネを魅了した実際の睡蓮の花の美しさもお楽しみいただければ幸いです。
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美術館、再開しました!
7月に入りました。
美術館の様子をお知らせします。
6月19日(金)に再開館を迎えることができました!
現在は企画展「生誕130年 河井寬次郎展ー山本爲三郎コレクションより」を開催中です。
開館にあたり、お客様には「マスクの着用」と「レストハウスにて検温・連絡先の記入」等のご協力をいただいています。
美術館へご来館の際は、入館前にレストハウスにお立ち寄りいただきますよう、お願いいたします。
感染症対策のため、シャトルバスの運行と、喫茶室の営業は休止しています。
喫茶室のビールやケーキを楽しみにしてくださっているお客様、大変申し訳ありませんが、再開までお待ちください。
テラスには出られますので、男山と三川合流の景色をご覧いただくことができます。
このほか、美術館の取り組みや、ご来館の際のお願いなど、
詳細は美術館ニュースをご確認ください。
梅雨に入り、雨も続いていますが庭園の様子もお伝えします。
くちなしの花が咲き、傍を歩くと甘い香りに包まれます。
ハンゲショウもまだまだ眩しい白さ。
池の睡蓮と共にお楽しみいただくことができます!
足元にはヒメオオギズイセンが咲きました。
鮮やかなオレンジ色に目を奪われます。
まだまだ感染症への油断ができない状況が続いております。
美術館にご来館の際は、「密」にならないよう、ご協力をどうぞお願いいたします。
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ブログで大山崎山荘ツアー④ 本館を、外から愉しむ。
いよいよ美術館本館のご紹介です。
今日は、外観についてご紹介します。
「大山崎山荘」を作った加賀正太郎は、若き日に欧州へ遊学し、異国の文化に触れ、見聞を広めました。その時の経験が、帰国した加賀の活動に多くの影響を与えます。
加賀は英国で訪れたウィンザー城から眺めたテムズ川の風景を、大山崎の高台から見える宇治・木津・桂の三川が合流する景色に重ね合わせ、この場所に別荘を作ることを決めたのだそうです。
土地を購入したのは1911年6月のことでした。
翌年1912年には建設が始まり、1917年ごろには第1期工事が完成します。
当時の山荘は木造平屋建て。
現在の玄関ホールの部分にあたり、イギリスの炭鉱夫の家から着想を得て建てられました。
完成後5年ほどで改造に着手し、1922年から第2期工事に入ります。
前期で建てられた平屋部分を残しつつ、そこに融合させる形で、地上3階建て、地下1階の建物が作られました。
着工して間近な1923年に関東大震災が起こったこともあってでしょうか、大山崎山荘は仕上げ材として木材をふんだんに使っていますが、構造的には鉄筋コンクリート造、壁はすべて柱を兼ねるような一体型のつくりになっており、耐震・耐火を考えた構造が採用されています。
完成は1932年。着工してから約20年もの月日をかけて、現在に残る「大山崎山荘」の姿が作り上げられました。
チューダーゴシック様式の特徴がみられる外観は、とても魅力的です!
ハーフティンバー方式と言われる木骨を見せる外壁、木と木の間をスクラッチタイルや漆喰で装飾しています。
急こう配の屋根には煙突があり、建物全体のアクセントになっています。
また、本館全体の構成は非対称で玄関は脇についています。
玄関から反対側の芝生広場から見ていると、スイスの山小屋のような雰囲気も。
遠目からはわかりにくいですが、近づいていくと...
一階の壁面は白壁だったことが分かります。地階はコンクリート造りで、石がランダムに貼られています。隣町の水無瀬で産出された、緑色がかった尺代石(しゃくだいいし)が使われています。
外にも、細やかな細工や装飾がなされています。
大山崎山荘の外観も、たくさんの見どころがあります。
ご来館の際には、お庭とともにお楽しみください。
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