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つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより ご紹介その3
現在、企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」を開催中です。
本日は5組目のペア、棟方志功と河井寬次郎についてご紹介します。
ゴッホの《ひまわり》に感銘を受けた棟方は、画家を志して青森から上京しますが、油彩画に限界を感じ版画に転向します。棟方は、国画会に出品した自身の巨大な版画が、開館を控えた日本民藝館に買い上げられたことがきっかけで、民藝運動との関わりを深めていきます。
民藝運動の中心人物である河井が、京都の自宅に棟方を連れて帰り仏教の手ほどきをしたことは、その後の棟方の作品に大きな影響を与えました。河井は棟方に対して「すごいぞ青年」と褒め称えたというエピソードも残っており、情に厚い河井の人柄もうかがい知ることができます。
現在、「夢の箱」(山手館)に展示している《華厳譜(けごんぷ)》は、棟方が宗教的な主題にとり組んだ初めての作品です。棟方が師と仰いだ河井の作品とともにお楽しみください。
河井寬次郎《三色打釉手壺》 1961年
企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」は、7月6日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)
展示替えを行いました
現在、企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」を開催中です。
昨日「夢の箱」(山手館)に展示中の作品(1点)の、入れ替え作業を行いました。
展示作品リストはこちら
企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」は、7月6日(日)まで開催中です。
庭園のスイレンも見頃を迎えております。
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(TH)
つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより ご紹介その2
現在、企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」を開催中です。
本日は模様を追究した作家、富本憲吉と芹沢銈介についてご紹介します。
バーナード・リーチと「さながら仲の良い兄弟のよう」な関係だった富本は、「模様から模様を作らず」を信念に、写生にもとづく模様を生み出しました。植物や風景を何度も写生することで、形態は洗練されていきます。
富本憲吉《白磁染付蝋抜ホップ文鉢》
富本が作品にあらわした模様は、型などを用いず自身の手で直接描きました。この作品はビール事業を手がけていた山本爲三郎のために作られたもので、内側だけでなく外側にもホップが描かれています。
一方、染色の分野では、芹沢が従来の枠組みにとらわれない作品を制作しました。柳宗悦らとの交流を機に民藝運動に参画した芹沢は、琉球の紅型(びんがた)に魅了され、独自の「型絵染(かたえぞめ)」を生みだします。芹沢の見いだした模様には、文字、植物、人物、風景などさまざまなものがありました。
現在展示中の《益子窯出し》では、栃木県益子にある濱田窯を訪れたリーチが窯出しをしているようすがいきいきとあらわされています。
企画展「つながる民藝 縁ぐるり ―山本爲三郎コレクションより」は、7月6日(日)まで開催中です。
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(TH)