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彩月庵の新緑茶会 開催
黒田辰秋展関連イベント「漆工文化財の保存修理について」講演会を開催
黒田辰秋展 関連イベント「森見登美彦先生と語る 京都の青春、上加茂民藝協団」
彩月庵の新緑茶会 開催
ゴールデンウィークも半ばに差し掛かり、気持ちの良い天気が続いています。
本日は当館にある茶室「彩月庵」にて、大山崎町の茶道サークル「友あそび」様が、新緑茶会を開催しています。 立礼式のお茶を楽しむお客様。窓から抜ける風も気持ちがいいです。
美術館庭園内には、本館を含めて6つの登録有形文化財の建物があります。
新緑茶会の会場である「彩月庵」もそのひとつで、普段は公開していません。
本日はその茶室に入れることもあり、朝から茶会に参加されるお客様が次々と集まってくださっています。 友あそびの皆様のお点前にも注目してください。
茶室から眺める新緑を楽しみながら、初夏の爽やかな空気の中でいただくお茶やお菓子は、格別なことでしょう。
本日(2023年5月4日)に美術館にお越しの際は、是非「彩月庵」の新緑茶会にもお立ち寄りください。
黒田辰秋展関連イベント「漆工文化財の保存修理について」講演会を開催
企画展「没後40年 黒田辰秋展 ―山本爲三郎コレクションより」の関連イベントとして、本展の展示作品修理をご担当いただいた目白漆芸文化財研究所の室瀬智弥さんと鷺野谷一平さんをお迎えした講演会を2023年4月16日に開催しました。 会場には80名を超すお客様にお集まりいただきました。
「漆工文化財の保存修理について -アサヒビール大山崎山荘美術館所蔵作品の修理を終えて」と題したこの講演会では、漆工文化財の保存に取り組む目白漆芸文化財研究所の活動についてご説明いただいたほか、後半では黒田辰秋展で展示している作品の具体的な修理工程について解説していただきました。
写真左が鷺野谷さん、右が室瀬さんです。
会場では、作品の亀裂等を接着する「麦漆」を実際に作っていただき、その粘着性の高さや実際の修理方法について、具体的にお話いただきました。鷺野谷さんの手元をスクリーンに投影し、小麦と水、漆で練り上げる「麦漆」を作る様子を会場のみなさんと見つめます。
お越しになったお客様には漆に関心の高い方々が多く見受けられ、専門的な質問が飛び交いました。
文化財の修理にあたっては、損傷の要因や作品の価値、未来に受け継ぐための保存方法など、様々な視点で検証されるそうです。
こうした丁寧な作業を経て、黒田辰秋の作品も修理されています。是非会場でその作品群をご鑑賞ください。
黒田辰秋展は、2023年5月7日まで開催しています。皆様のお越しをお待ちしております。
(OT)
黒田辰秋展 関連イベント「森見登美彦先生と語る 京都の青春、上加茂民藝協団」
企画展「没後40年 黒田辰秋展 ―山本爲三郎コレクションより」の関連イベントとして、「森見登美彦先生と語る 京都の青春、上加茂民藝協団」を開催いたしました。
雪が降り続く中、多くの方々にお集まりいただきました。
今回のイベントでは、「京都の青春」をテーマに、森見先生と当館学芸員が座談会形式で語り合いました。
黒田辰秋が暮らしていた場所がご自身の小説にも登場するため、「親近感を覚える」とおっしゃる森見先生。若き情熱を燃やした上加茂民藝協団がわずか2年で解散してしまい、心身ともに衰弱した黒田については、「自分の信念を抑えて協団の理念を信じ続けた結果、協団の破綻後、挫折感のような大きなショックがあったのではないか」と推測。ご自身の青春時代と重ねながら、語ってくださいました。
また、大学時代に過ごされた下宿先の四畳半アパートは、森見先生のお父さまが決められたそうで、もしワンルームに住んでいたら『四畳半神話大系』は『ワンルーム神話大系』という小説になっていたかというとそうではない、とお話しくださるなど会場を和ませてくださいました。
イベントの様子は、当館レストハウスにて上映予定です。
上映の詳細については、後日お知らせします。お楽しみに。
企画展「没後40年 黒田辰秋展 ―山本爲三郎コレクションより」は、
5月7日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)