スタッフブログ
当館庭園春爛漫です
本日は、春めく当館庭園をいろどる花々をご紹介いたします。
<ヤマブキ>
新元号「令和」の出典でも話題の万葉集にも登場する、古くから人々を魅了してきた花です。言わずと知れた山吹色は、この花の色にちなみます。
当館では八重のヤマブキと、
一重のヤマブキを目にすることができます。
<ライラック>
ハート形の葉をもつ可憐な花です。当館では白色のライラックが咲きます。穂のように集まって咲く姿が印象的ですね。こちらは地中館入り口付近にて目にすることができますので、地中館ご見学の際にぜひ探してみてください。
<ドウダンツツジ>
秋には紅葉に染まるドウダンツツジ、春は白い壺型の小さな花を豊富に咲かせています。
ほかにも、
スミレや
白地に青い斑点と黄色の模様が映えるシャガ、
うす紅色の丸っこい花びらが可愛らしいカリン
遅咲きの八重のツバキなど、
色とりどりの花々が庭園の中に咲きそろっています。
そしてまた、あちらこちらからホトトギスの鳴き声が聞こえてくるようになりました。耳を澄ませてみると、それぞれのさえずりには個性があり、とても面白いです。
春の日差しが降りそそぐなか、当館庭園を散策してみてはいかがでしょうか。
(M)
4/16 桜の開花状況
バーナード・リーチ展 ご紹介その2
本日は大変ご好評をいただいております、「没後40年 バーナード・リーチ展 -山本爲三郎コレクションより」から、山手館「バーナード・リーチの足跡」についてご紹介をいたします。
イギリスの伝統技法であるスリップウェアを復活させ、1934年に再来日を果たしたリーチは、約1年間の滞在でなんと20都府県を訪れ、各地の民窯で制作をしました。ここではリーチの滞在した土地それぞれの、特色があふれる作品の数々を展示しています。
島根県の布志名で作られたとされる《ガレナ釉彫絵蛙図大皿》は、山の上にのぼった月を見上げてつくばうカエル、という明代末の染付磁器の図柄に由来しています。東洋の思想の深さを暗示しており、リーチは好んでこれを描きました。
同じくカエルを描いた同題の作品が揃って展示されていますので、同じ主題を扱いながらも異なる表現が見られるこれら2作品を見比べてみるのも面白いのではないでしょうか。
また、リーチは陶軸も多く手がけております。京都・五条坂にて制作した陶軸には、線彫で京の字や爲もしくは寿と考えられる字が入っためずらしい作品を目にすることができます。爲の字はアサヒビール初代社長の山本爲三郎に由来するものでしょうか。生涯にわたってリーチと交流のあった山本の名を作品に記したのかもしれませんね。
そして、益子で描いた《竹林遊鶏図》の表装には実際にリーチの陶軸が用いられています。ぜひ注目してみてください。
なお、庭園のソメイヨシノは散りはじめ、新芽が芽吹きはじめておりますが、ギョイコウはこれからが見ごろとなります。当館にはさまざまな種類の桜がございますので、長く楽しんでいただけます。今年最後の桜を見にぜひお越しくださいませ。
皆さまのご来館をお待ちしております。
(M)