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丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス ご紹介その5

現在、企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス」を開催中ですが、本日は「地中の宝石箱」(地中館)の展示をご紹介します。

PB150304+.jpgこちらには、ワイエスの代表作《クリスティーナの世界》の習作を展示しています。この作品のモデルとなった人物であるクリスティーナは、年齢を重ねるごとに歩行が困難になっていく先天性の病気におかされながらも、誇り高く生きおり、ワイエスは彼女のことを心から敬愛していました。

ある日、家に向かって草原を這いながら進むクリスティーナの姿を目にしたワイエスは、このようすをすぐテンペラ(顔料に卵の黄身と蒸留水を混ぜた絵の具を用いる技法)で描くことにします。テンペラ画に登場させる人物像を模索すべく、手の部分などをさまざまな角度から、くり返し描写しました。妻のベッツィにもクリスティーナと同じポーズをとってもらったといいます。
20世紀のアメリカ絵画で最も有名な作品のひとつである《クリスティーナの世界》のために描かれた貴重な素描を、ぜひご覧ください。

企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス」は、12月8日(日)まで開催中です。
紅葉が見頃になる11月18日(月)、25日(月)、12月2日(月)は開館いたします。庭園の紅葉とあわせてお楽しみください。

作品の詳細はこちら

本展は、おかげさまで多くのお客様にご来館いただいております。平日の15時以降にご来館いただくと、比較的ゆったりとご覧いただけます。

みなさまのお越しをお待ちしております。


(TH)



展覧会

アンドリュー・ワイエス展 2万人のお客様

現在開催中の企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 ―追憶のオルソン・ハウスは、本日2万人目にあたるお客様をお迎えしました。岡山からお越しいただいたご夫婦です。

PB150307.JPGいつも新幹線から当館を見てくださっていたという奥様。
ご夫婦で美術館巡りを楽しまれるそうですが、当館に来ることを念願にしていたとか。
アンドリュー・ワイエスが大好きだそうで、本日はワイエスの世界をたっぷりと堪能していただきたいと思います。
館長からおふたりに記念品を贈呈しました。

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アンドリュー・ワイエス展は、連日たくさんのお客様にお越しいただいています。
混雑状況に関するご案内をウェブサイトに掲載しておりますので、ご参考ください。
詳細はこちら

庭園の緑も少しずつ赤く色づき始めました。庭園の紅葉散策とともに、アンドリュー・ワイエス展をお楽しみください。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。

PB150315.JPGアンドリュー・ワイエス展 詳細はこちら

(OT)



展覧会

丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス ご紹介その4

現在、企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス」を開催中です。本日は、「夢の箱」(山手館)の第4章の展示をご紹介します。

PB080305+.jpg

年老いた姉弟が暮らすオルソン・ハウスは、割れた窓ガラスや傷んだ外壁の修理もされないまま朽ちていく一方でした。1967年、重い病気におかされたアルヴァロが息をひきとります。弟を失った姉のクリスティーナも、そのひと月ほど経ったのちに亡くなりました。

ワイエスは二人の死後、あたり一面雪でおおわれたオルソン・ハウスや、クリスティーナを埋葬するための墓地を描いています。また、かつて二人の会話が聞こえていた台所の上にある煙突を手前に配した構図の作品《オルソン家の終焉》習作(No.48 [後期出品]、No.49 [通期出品])も描いており、役目を終えたオルソン・ハウスがひっそりと静まり返っているようすが伝わってきます。

その後、ワイエスがこの家を描くことはありませんでしたが、2003年に国定歴史建造物に指定されたオルソン・ハウスは現在も残っており、多くの人が訪れる場所になっています。

企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス」は、12月8日(日)まで開催中です。
11月は5日(火)と11日(月)は休館日ですが、紅葉が見頃になる11月後半は休館日なしで開館いたします。庭園の紅葉とあわせてお楽しみください。

作品の詳細はこちら

本展は、おかげさまで多くのお客様にご来館いただいております。平日の15時以降にご来館いただくと、比較的ゆったりとご覧いただけます。

みなさまのお越しをお待ちしております。


(TH)