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ウィリアム・モリス展 オリジナルスイーツ紹介
濱田庄司展 スリップウェア風ケーキのご紹介
12月16日から濱田庄司展がはじまります
ウィリアム・モリス展 オリジナルスイーツ紹介
本日は現在開催中の企画展「ウィリアム・モリス ―デザインの軌跡」について
当館の喫茶室限定でご用意していますオリジナルスイーツをあわせてご紹介します。
本展覧会はウィリアム・モリスのデザイナーとしての側面に光を当て、関連作品を含む56点を展示しております。
モリスは都会の喧騒からはなれ、素朴な自然のなかで休日を過ごすために
ロンドンより約120キロ離れた場所にケルムスコット・マナーという別荘を借ります。
ここでの風景を、モリスは「地上の天国」と称しています。
さまざまな種類の草花と、果実、そして生き物たちは、モリスにとって重要なデザイン・ソースでした。
また、当館のオリジナルスイーツはリーガロイヤルホテル京都さんとのコラボによるもので、
モリスの愛した風景を詰め込んだような、本展覧会にぴったりなスイーツに仕上がっております。春から夏にかけて開催される展覧会にぴったりな2種をご用意いたしました!
<バラとクランベリーのケーキ>
バラの花びらとクランベリーを入れた焼き菓子に、クランベリーシロップの甘酸っぱさを加えました。バラジャムの赤色にクランベリーがアクセントを添えています。
バラジャムの鮮やかな色が、ひときわ目を引く美しいケーキです。
本展覧会で展示した作品にもバラをモチーフにしたものがいくつかあり、モリスが住居の庭にバラの木を植栽するなどして、日々の生活の中で親しみを感じていたことが推し量られます。
*デザイン:ウィリアム・モリス《チューリップとバラ》(1876年)
<桜と苺のケーキ>
桜の花びらと苺を入れた焼き菓子に、桜リキュールが優しく香ります。薄紅色の桜ジャムに桜風味のドライ苺があしらわれています。
色味がとても鮮やかでかわいらしいケーキです。
なお本展覧会のポスターやチラシなどにも使用しています《いちご泥棒》(1883年)は、ケルムスコット・マナーでモリスが育てていた苺を小鳥がついばんだエピソードがモチーフになったといいます。
*デザイン:ウィリアム・モリス《いちご泥棒》(1883年)
インディゴ抜染法をはじめとして多くの手間と時間をかけて制作されたこの作品は大変な人気を呼び、さまざまな家庭の室内を彩ることになりました。
なお別種のデザインになりますが、当館の喫茶室のカーテンはモリスがデザインした《ラークスパア(ひえんそう)》(1875年)の復刻品を使用しております。
当館にお越しの際は、ぜひ喫茶室にもお立ち寄りいただき、視覚とあわせて味覚でもモリスの世界をお楽しみください!
( U )
濱田庄司展 スリップウェア風ケーキのご紹介
本日は現在開催中の
企画展「没後40年 濱田庄司展 ―山本爲三郎コレクションより」について
当館でしか楽しめないカフェ企画をあわせてご紹介します。
本展覧会はアサヒビール初代社長 山本爲三郎のコレクションを中心に
濱田の初期から晩年までの作品を、貴重な資料なども交えて一挙に公開するものです。
濱田は京都市陶磁器試験場において多くの釉薬研究を行ったのち
1920年、イギリスに渡りスリップウェアという陶器を見出し
これに着想を得た、力強く、味わい豊かな作品を多く残しました。
スリップウェアとはうつわの素地をクリーム状の化粧土(スリップ)で装飾して焼成した陶器のことで、スリップをスポイトなどに仕込み、口から流しだして模様を描き出します。
18世紀から19世紀頃のイギリスで隆盛しました。
また、当館の喫茶室では毎回開催中の展覧会にちなんだ
リーガロイヤルホテル京都さんの特製オリジナルスイーツを提供し、
ご好評をいただいております。
今回のオリジナルスイーツはこのスリップウェアに着想を得たもので、2種ご用意しております!
<紅茶×レモン>
薫り高いアールグレイの茶葉を混ぜ込んで焼き上げたスポンジ生地にアールグレイの風味のクリームを挟み込んで、表面をレモンの甘酸っぱいジャムで仕上げました。
イギリスといえばやはり紅茶!控えめな甘さで大人な味に仕上がっております。
こちらは展示中の下の作品《スリップウェア格子文角鉢》(1930年頃)をイメージしております。
<チョコレート×オレンジ>
オレンジの果皮を生地に入れたガトーショコラの上に、ミルクチョコのチョコガナッシュを流し、艶出しのグラサージュショコラで仕上げました。
クリームソースでスリップウェアの模様が表現されています。
こちらも展示中の下の作品《スリップウェア小皿》(1930年頃)をイメージしています。
濱田はスリップウェアの模様だしに大変苦心したという逸話が残っております。
自身の食事の際、パンにたっぷりと塗ったブラック・ベリーのジャムの上に、
横縞に流したクリームにナイフを入れたことにより、
縞模様にツノの立ったような、いわゆる矢羽根模様の出し方に気付いたといわれております。
食べ物によって制作された作品に着想を得たスイーツ
眼だけでなく味覚でも、濱田庄司の世界をお楽しみいただければと思います♪
なお喫茶室は、大変眺めの良いテラス席もあり
こちらで常設の濱田庄司作品《流描組タイル》(1962年)も展示しております。
ぜひご来館いただき、美術館での優雅なひと時をお楽しみください!
( U )
12月16日から濱田庄司展がはじまります
2017年12月16日(土)から2018年4月8日(日)まで、
濱田庄司(1894-1978)の没後40年を記念し、
「没後40年 濱田庄司展 ―山本爲三郎コレクションより」を開催いたします。
濱田は大正から昭和にかけて、生活に根ざし、
重厚で力強さに満ちた作品を多く生みだしました。
東京工業高等学校を卒業した濱田は京都市陶磁器試験場に入所します。
その後、バーナード・リーチとともにイギリスに渡り、3年間作陶に励みました。
帰国後は栃木県芳賀郡益子町で制作を続け、
沖縄に長期滞在し作陶することもありました。
濱田と、民藝運動の支援者であった、
アサヒビール初代社長・山本爲三郎との出会いは、
20代はじめとはやく、それから半世紀以上にわたり親交を温めました。
本展では、山本家から当館に寄贈され、
開館以来当館所蔵品の軸である山本コレクションを中心に、
濱田の初期から晩年までの作品約100点をご紹介し、その陶歴をたどります。
ミュージアムショップでは本展覧会にちなんで
濱田庄司が制作した作品を本展会期中にかぎり特別販売いたします。
この《鉄絵黍文皿》を含む皿や花瓶など
貴重な作品全6種類をお蔵出しいたします。
どうぞお見逃しなく!
(KO)