展覧会
丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス ご紹介その5
現在、企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス」を開催中ですが、本日は「地中の宝石箱」(地中館)の展示をご紹介します。こちらには、ワイエスの代表作《クリスティーナの世界》の習作を展示しています。この作品のモデルとなった人物であるクリスティーナは、年齢を重ねるごとに歩行が困難になっていく先天性の病気におかされながらも、誇り高く生きおり、ワイエスは彼女のことを心から敬愛していました。
ある日、家に向かって草原を這いながら進むクリスティーナの姿を目にしたワイエスは、このようすをすぐテンペラ(顔料に卵の黄身と蒸留水を混ぜた絵の具を用いる技法)で描くことにします。テンペラ画に登場させる人物像を模索すべく、手の部分などをさまざまな角度から、くり返し描写しました。妻のベッツィにもクリスティーナと同じポーズをとってもらったといいます。
20世紀のアメリカ絵画で最も有名な作品のひとつである《クリスティーナの世界》のために描かれた貴重な素描を、ぜひご覧ください。
企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展―追憶のオルソン・ハウス」は、12月8日(日)まで開催中です。
紅葉が見頃になる11月18日(月)、25日(月)、12月2日(月)は開館いたします。庭園の紅葉とあわせてお楽しみください。
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本展は、おかげさまで多くのお客様にご来館いただいております。平日の15時以降にご来館いただくと、比較的ゆったりとご覧いただけます。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)