展覧会
蘭花譜と大山崎山荘―大大阪時代を生きた男の情熱 ご紹介その3
現在、企画展「加賀正太郎没後70年・ニッカウヰスキー90周年記念 蘭花譜と大山崎山荘―大大阪時代を生きた男の情熱」を開催中ですが、本日はこちらの展示室をご紹介します。
イギリスのキュー王立植物園で洋蘭の栽培を目にして感銘を受けた加賀は、山荘の裏手に温室を建て、蘭栽培を始めます。かつてその温室があった場所に位置する「夢の箱」(山手館)では、彼が蘭栽培の記録として制作した『蘭花譜』104点すべてを一堂に展示しています。
『蘭花譜』版木2点
美術書出版株式会社芸艸堂蔵
出版に携わった芸艸堂の倉庫からみつかった『蘭花譜』の版木も展示しています。また、展示室内のモニターでは刷りの過程がわかる動画をご覧いただけます。
何度も刷りを重ねて徐々に蘭の色合いが完成していく様子を見ていると、自分の育てた蘭を写真ではなく木版画で残そうと考えた加賀の熱意が伝わってきます。加賀の愛した蘭とこだわりのつまった『蘭花譜』の世界をご堪能ください。
企画展「加賀正太郎没後70年・ニッカウヰスキー90周年記念 蘭花譜と大山崎山荘―大大阪時代を生きた男の情熱」は、5月12日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)