展覧会
藤田嗣治 心の旅路をたどる―手紙と手しごとを手がかりに ご紹介その1
現在、企画展「藤田嗣治 心の旅路をたどる―手紙と手しごとを手がかりに」を開催中ですが、本日は展示室のようすをご紹介します。本館の展示室1には藤田の略年譜のほか、藤田が生前使っていた眼鏡やトランクなどを展示しています。
トランク(遺品) 目黒区美術館蔵
藤田が数多くの旅を共にしたトランクです。いろいろな形のステッカーがびっしりと貼られており、ステッカーのはがれた痕や多数の傷が、藤田の長い旅路をほうふつとさせます。
藤田は日中戦争のさなか、記録画制作のためノモンハンを訪れたあと、奉天(現・潘陽)にある宿から画家・猪熊弦一郎に手紙を送っています。そこでは休憩する藤田のそばに、これに似た形のトランクが描かれています。もしかすると、戦地に赴いた藤田を陰で支えていたトランクなのかもしれません。
この企画展では、華々しい成功をおさめた藤田の知られざる一面を垣間見ることができます。
藤田ファンの方もそうでない方も、一緒に藤田を知る旅にでかけませんか?
企画展「藤田嗣治 心の旅路をたどる―手紙と手しごとを手がかりに」は、2月25日(日)まで開催中です。
会期後半は混雑が予想されますので、お早めのご来館をおすすめいたします。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)