展覧会
こわくて、たのしいスイスの絵本展 ご紹介その5
本日は、現在開催中の企画展「こわくて、たのしいスイスの絵本」の展示室のようすをご紹介します。
本館2階の展示室3では、ハンス・フィッシャーの代表的な絵本『こねこのぴっち』を紹介しています。
ぴっちは子猫であるだけでは物足りず、おんどりやあひる、うさぎなどになろうとします。 ハンス・フィッシャー《こねこのぴっち うさぎ小屋》(1948年)
うさぎになろうとしたぴっちが、こうさぎたちと一緒にうさぎ小屋に入り、そのまま眠って閉じ込められてしまいます。目を覚ましたぴっちは、大きく口を開けたきつねや目をギラギラ光らせたふくろうに遭遇します。ぴっちは怖くなり、大きな声で鳴きます。毛を逆だてているうしろ姿から、ぴっちが怖がりながらも猫であるがゆえ必死に抵抗しているようにもみえ、印象的な場面です。
さまざまな動物になろうとする体験をとおして自分のあるがままの姿に気づき、子猫であることに満足するぴっちに、子どもだけでなく大人も共感できるかもしれません。
企画展「こわくて、たのしいスイスの絵本」は、12月25日(日)まで開催中です。
みなさまのお越しをお待ちしております。
(TH)