展覧会
「櫛・かんざしとおしゃれ展」ご紹介 その2
本日は大変ご好評をいただいております、「澤乃井櫛かんざし美術館所蔵 櫛・かんざしとおしゃれ展」から、浮世絵作品についてのご紹介をいたします。
櫛・かんざしを身に着ける女性を描いた浮世絵を通して当時のおしゃれの様相をご覧いただけるのも、本展の見どころとなっております。
本展の浮世絵作品の大部分を占める《当勢三十二想》は、一鶯斎国周による美人画の連作です。
前期展示期間(12/15から1/27)にあたる現在は、この内「風がほし想」「帰しとも無さ想」など15点を展示しています。
《当勢三十二想 風がほし想》に描かれた女性は、着物の袖をまくり、襟元を緩め、その肌をあらわにしています。扇を手にして涼を求める姿はまさに「風が欲しそう」。
彼女の美しい黒髪に、赤い飾りの玉かんざしが映えています。
江戸時代の女性たちは、服装や装飾品の制約の中、アクセサリーである櫛・かんざしに個性を求めました。おしゃれを通して自己を表現しようとする気持ちは、現代の私たちにも通ずるものがあるのではないでしょうか。
《当勢三十二想 風がほし想》を含む前期展示33点の浮世絵は1月27日(日)までの展示となっております。
(1月29日以降も浮世絵の展示はございます。後期展示の内容となります)
皆さまのご来館をお待ちしております。
(K)