黒田辰秋(1904-1982)の没後40年を記念する展覧会を開催いたします。
京都の塗師屋に生まれた黒田辰秋は、早くから木漆工芸の制作過程における分業制に疑問を抱き、一人で素地から塗りや加飾、仕上げまでを行う一貫制作を志します。柳宗悦や河井寬次郎の知遇を得たことで民藝運動と関わり、1927年「上加茂民藝協団」を結成して志を同じくする青年らと共同生活を送りながら制作に邁進しました。協団解散後本格的に木漆工芸作家として歩み、精力的な活動のすえ、1970年には木工芸分野で初となる重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定されます。
本展ではとりわけ、ゆるぎない基礎が確立した20代前半の凝縮された時期に焦点を当てます。民藝運動との出合いを経た黒田は、1928年、御大礼記念国産振興東京博覧会に出品されたパビリオン「民藝館」で、初期の代表作である欅拭漆のテーブルセットをはじめ多くの家具什器を手がけました。民藝館は、運動の支援者であったアサヒビール初代社長山本爲三郎が建物と什器を買い取り、博覧会終了後に大阪・三国の自邸に移築、「三國荘」とよばれるようになります。
山本家から当館に寄贈され、開館以来当館所蔵品の軸となっている三國荘ゆかりの山本爲三郎コレクションを中心にこのたび所蔵品を一挙に公開、黎明期からその後の展開にも触れながら、名匠黒田辰秋の創作の原点に迫ります。
会期 |
2023年1月21日(土)- 2023年5月7日(日) |
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休館日 |
月曜(ただし、3月20日、3月27日、4月3日、5月1日は開館) |
主催 |
アサヒビール大山崎山荘美術館、日本経済新聞社 |
入館料 |
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後援 |
京都府、大山崎町、大山崎町教育委員会、京都新聞、エフエム京都 |
主な展示作品

1928年頃
アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

1928年頃
アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

1928年頃
アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

1932年頃
アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

1928年
アサヒビール大山崎山荘美術館蔵
関連企画
座談会「森見登美彦先生と語る 京都の青春、上加茂民藝協団」
日程 | 2023年1月27日(金) 14:00‒15:30 |
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講師 | 森見登美彦氏(作家)、当館学芸員 |
対象 | 高校生以上 |
定員 | 約100名、要申込(抽選) |
内容 | 京都の青春をテーマの一つに、森見氏と学芸員たちが座談会形式で自由に語り合います |
会場 | 大山崎ふるさとセンター |
参加費 | 無料、ただし本展覧会入場券(半券可)が必要 |
参加受付 | 申込受付は終了しました。 |
講演会「漆工文化財の保存修理について -アサヒビール大山崎山荘美術館所蔵作品の修理を終えて」
日程 | 2023年4月16日(日) 14:00‒15:30 |
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講師 | 室瀬智弥氏 鷺野谷一平氏 (目白漆芸文化財研究所) |
対象 | 中学生以上 |
定員 | 約50名、要申込(先着順) |
内容 | 漆作品の修理全般について、また黒田辰秋作品の修理を通じて得られた知見などをお話しいただきます |
会場 | 大山崎ふるさとセンター |
参加費 | 無料 |
参加受付 | 返信可能なFAXまたは往復はがきでお申し込みください |
カフェ企画 特製スイーツ
リーガロイヤルホテル京都が考案した特製オリジナルスイーツを提供いたします

三國荘のあかり
黒田が若いころに手がけた灯火器をイメージしたケーキです。
オレンジピール入りのパウンドケーキで、じんわりと灯るあかりを表現しています。
オレンジの香りのホワイトチョコレートクリームと、ほろ苦いガトーショコラの味の調和をお楽しみください。

鴨川 春爛漫
黒田が生涯暮らした京都、桜吹雪の舞う鴨川をイメージしました。
ピンク色のドライクランベリーが水面に浮かぶ桜を、抹茶のパウンドケーキが若草萌える土手を思わせます。
桜リキュールと桜餡の香りがやさしく広がる、春気分たっぷりのケーキです。
提供期間 | 展覧会会期中 |
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協 力 | リーガロイヤルホテル京都 |
料 金 | ケーキ単品 各700円 ケーキ・ドリンクセット 各1200円 (コーヒー/紅茶/ワインいずれかとセット) ※ 税込、美術館入館料は別途必要 |