企画展のご案内
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長崎オランダ正月展
会 期:2005/12/14wed. ~ 2006/2/12sun.
月曜休(祝日の時は翌火曜休)12月26日~1月2日は年末年始休
 本展は【 クリスマス 】と【 正月 】のお祝いのどちらの意味も持ち合わせた 「 オランダ正月 」をテーマに、往時の日本と西洋文化の交流を偲ばせる作品をご覧いただきます。
 「 オランダ正月 」とは江戸時代に、太陽暦の1月1日に行った新年のお祝いの ことです。長崎出島に住むオランダ人は、大勢の客人を呼び祝宴を開き、西洋料 理やワインを振る舞いました。キリシタン禁令下にあって、実はクリスマスを密 かに祝う行事だったとも言われています。日本人で初めて太陽暦でお正月をお祝 いしたのは大槻玄沢をはじめとする蘭学者達で、これも「 オランダ正月 」と呼んでいました。
 鎖国令下の日本の人々にとって、長崎の出島は外の世界に向かって開けられ た、ただひとつの窓でした。出島のオランダ商館の生活やカピタン(船長や商館 長のこと)などは好奇の的であり、絵師達の描く泥絵絵画は、長崎土産として、 広く流布しました。
 『 オランダ船図 』は、ヨーロッパから長崎まで万里の波涛を乗り越えて来た オランダ船です。船上ではカピタンの指揮のもと、船乗り達がきびきびと立ち働 いています。風をはらんだ帆、旗、船尾、火砲の配置も面白く、呉粉で描かれた 波の描写は秀逸です。『 オランダ商館饗宴図 』は、「 オランダ正月 」を祝う 長崎オランダ商館長他のオランダ人達の食事風景で大変珍しいものです。
 このほか、『 カピタン肖像 』、ドイツ人ケンペルの 著した『 日本誌 』など、クリスマスから新年に相応しい作品を取り揃えて展示 いたします。
『オランダ船図』江戸時代後期
『オランダ商館賓宴図』
『カピタン肖像』


益子 濱田窯三代 庄司・晋作・友緒
協 力:益子参考館
会 期:2005年9月28日(水) ~ 12月11日(日)
月曜休(祝日の時は翌火曜休)※ 但し11月中は全日開館
「私の仕事は、京都で道を見つけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った。」とは濱田庄司(はまだしょうじ)(1894-1978)が語った言葉です。名匠板谷波山(いたやはざん)の下で修学し、京都陶磁器試験場で河井(かわい)寬次郎(かんじろう)とともに釉薬をはじめとする陶磁研究を深め、柳宗悦の紹介によって知り合ったバーナード・リーチとともに英国セント・アイヴスで築窯して制作を始めました。大正末に帰国後は英国での体験をもとに、栃木県益子(ましこ)に居を定めます。益子は江戸時代末頃から鉢や土瓶、水瓶などを大量に生産し発展してきた民窯として知られ、彼は生涯をここに過ごしました。益子では杓によって大胆に模様を釉薬で描く「流描(ながしがき)」の鉢、蝋の揮発性を利用する「蝋抜(ろうぬき)」の大皿や鉢、リーチとの共同作業で学んだピッチャー、模様を型押しする「紋打(もんうち)」の蓋物、火鉢など、活き活きした濱田の器が数多く作られました。
『飴釉紋打角鉢』濱田庄司
『藍塩釉面取花瓶』濱田晋作
『青磁白差茶碗』濱田友雄
その子息、濱田晋作(はまだしんさく)(1929-)は益子の老練な職人から学んだ確かな轆轤遣いをもって自在に成形し、土作り、釉薬の調合にも習熟し、庄司の生存中は仕事を力強く支えました。庄司がこの世を去ってからは父の仕事に対する姿勢を継承し、正統の工芸がいかにあるべきかを心に、父から遺された登り窯の火を絶やすことなく現在も毎年新作を発表し続けています。
また、晋作の次男である 濱田(はまだ)友緒(ともお)(1967-)は技を受け継ぎながら、青磁、柿釉、鉄釉などの陶器に、華やかな絵更紗風の文様の赤絵を施し、独自の形姿を創造しようと努力を重ねています。創作意欲は若いだけに充分です。
堂々とした風格あふれる濱田庄司、確かな技術に裏打ちされた質実な作風の晋作、そして清新な感性のもとに新たな可能性をもたらそうとする友緒。本展では益子参考館の協力を受けて、初代庄司から現在へと続く濱田家三代の仕事を紹介すると同時に、濱田庄司が優れた眼力によって海外諸国より将来した、家具や陶器などの工芸品もあわせて約130点をご覧いただきます。
『青柿掛分白流描大鉢』濱田庄司
『掛合釉盛絵花瓶』濱田晋作
『黒釉柿差赤絵凹面取角皿』濱田友緒

対談 9月29日(木) 濱田晋作・濱田友緒「 庄司を、益子を語る 」
9月29日(木)午後4時~(受付は午後3時~)先着50名
※終了いたしました。
大山崎秋茶会 10月22日(土)23日(日)清風万里秋
各日とも11時~16時 定員先着各100名
参加料1000円(税込、お菓子・お土産付)
※入館料は別途必要です。
お問い合わせ:06-6361-6910
中國茶會・無茶空茶 muchakucha@nifty.com
 
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